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DATE : 2021.11.04

認知症について

 私は認知症という病名をつけること自体が嫌いである。

 年老いていけば誰でも関節が硬くなり、皮膚にはしわができ、髪の毛は白くなる。

 脳にもそれと同じことが起きるわけで、言語中枢が弱れば言葉と物が区別できないし、空間認知中枢が衰えれば東西南北がわからなくなる。 人の顔が誰だかわからなくなり、トイレの場所もわからなくなる。これは必然であって病気ではない。

 これは提案だが、70を超えた時の身体の変化を病気と呼ばないことにしたらどうだろうか?

 認知症ではなく、加齢性脳委縮の方が解りやすい。

 日本全体が認知症を患っているお年寄りではなく、「年を取るとそういうものだ、私もいずれそうなる」という認識だ。

 当然私もなるに違いない。 

そうなると世間は自力整体の創始者が認知症になった。自力整体は効かないと騒ぐだろう。 

 もっと、老化や病気に関して寛容であってほしい。 医学が発達していなかった時期は認知症になるまで寿命がなかった。

今80歳を超えたら自然な姿として認知症傾向になるのが普通なのに、人は認知症を毛嫌いする。

それは足が不自由で杖を突いている人を毛嫌いするのと同じことなのだ。

医学が発達して病名というレッテルを貼るようになって、人は「病気は治すもの」という傲慢になった。

すべての生物がたどる、生まれて育って、老いぼれて病んで死ぬという自然の姿に戻れないものか

これは水が高いところから低いところへ流れるように、とっても自然なことなのだ。

認知症を嫌がる世間に対し、とても冷たい人種だと思うのは私だけだろうか?

by 矢上 裕

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