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DATE : 2021.07.09

股関節痛の質問

質問です。

わたしは左の股関節の発育が悪いことで、臼蓋形成不全と言われ、変形性股関節性の疑いがあると言われています。

日常生活では、疲れた時、寝不足、食べ過ぎた時、身体が弱った時に痛みが出て、立つ、座る、歩行に痛みが出ます。

不摂生や、疲れを避けること、股関節周りをほぐすこと、股関節を支える筋肉をつけることで痛みが出ないように日々気をつけています。

骨盤ねじりや、股関節にも効く実技では、左側の足の付け根の前側が骨が当たるような痛さがあります。

仰向けになり足を上げ輪っかタオルを足裏にあて、足を外転、内転する動きをするときに、足を開脚しようとすると股関節の前側の骨にズキンとする痛みが走り、足が40度くらいまでしか開くことができません。

(右側は股関節異常がないので床まで足が開きます。故に身体の左右差も生まれています)

しかし、痛みを怖がってばかりいますと、股関節を動かすのが怖くなる→股関節を動かす頻度が落ちる→可動域が狭くなる→股関節周りの筋肉が硬くなる→股関節痛が起きるというループになります。

筋肉を伸ばす痛みならじっくり時間をかけると、ほぐれて可動域が広がってくるのですが、骨同士がぶつかるような痛みはやはり無理をしないように、実技をした方が良いのでしょうか。

自力整体を始めてから、痛みを怖がらず自分のペースで行うことで薄皮を剥いでいくように可動域が少しずつ少しずつ広がっている感覚はあります。

そして実技後は股関節の重だるさが消えています。股関節痛の頻度が減り、歳をとった時に人工関節を入れたくないので予防の思いで行っています。

矢上先生は変形性股関節痛の患者の対応についてはどのようにお考えでしょうか。よろしくお願いいたします。

矢上 裕 です。

 結論から申し上げますと、仰向けでのタオルを足裏に引っ掛けて開く実技は、臼蓋形成不全の人にとって無理があり、痛める危険性があります。

 なので、無理に開くことはやめてください。

 臼蓋形成不全というのは、足の大腿骨の骨頭がはまっている骨盤の受け皿の形が悪く、外れやすいので、その周りの筋肉が外れないように予防線を張って緊張するので、開きにくいので、それを無理に開こうとすると、本当に外れて立てなくなってしまいます。

 この病気は生まれつきなので、治すことはできませんが、うまく付き合えば痛みなく暮らせることができます。

 あなたのようなケースの股関節刺激は、下の写真のようなソフトな刺激が良いようです。

 おそらく、形成不全の左足を後ろに引いて、骨盤をねじろうとしても、股関節が引っかかってねじりにくいと思います。

 それを強くやらないで、少しずつひっかかりを外すような丁寧さで揺さぶってください。

 それも、股関節の引っ掛かりを感じたら、その場ですぐやってください。

 すると、痛みが和らぎ、動く範囲がだんだん広がってきます。

 必ず左右対称にやることです。 というのはやり易い方をやると、やりづらい方が柔らかくなるからです。

 実践してどうなったのか、また報告をください。

by 矢上予防医学研究所

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