この時期に心配していることがある。

　それは精神的な不安定さだ。今の時期、コロナストレスで
「不安で、退屈で、やけくそ」になって、
　飲食へ逃げていないかということである。
　飲食へ逃げた身体では、自力整体もやる気にならない。
　そして余計に「不安で、退屈で、やけくそ」のループから
　抜け出せなくなる。

　日本という国は「精神の衛生」という概念が育たない。
　肉体に何かあればすぐに手当てするが、精神の傷には無頓着。　
　精神の傷口から、肉体の障害へ発展するのに、
　精神不安という病の入り口を無視する。

　私は精神を守る二つのことを守っている。
　それは自尊心を何としても守ること。　
　誰に何と言われようが、自分を尊敬することをやめない。　

　二つ目が、自分を信頼すること。
　それは自尊心があるからできること。
　「自信がある」と言えば傲慢だが、
　「自己信頼感が強い」といえば、美しい。

　精神の衛生の為に、
「自尊心を守ることと、自己を信頼すること」
　この二つが、私の人生哲学である。

　思えばこの思想が自力整体を生み出したのだ。
　逆に言えば、自尊心、自己信頼の気持ちがない人は
　自力整体には来ないで、病院の待合室に座っているだろう。

　左手に自尊心、右手に自己信頼の杖をもって
　これからの人生の道をビクビクせず、
　胸を張って歩こうではないか。

by 矢上 裕