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DATE : 2026.10.10

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新実技「寝ながらジョギング」と「円操法」の効果について

新実技「寝ながらジョギング」と「円操法」の効果について

ナビゲーター養成コース受講生からの報告

矢上先生

昨日も学ばせていただき、ありがとうございました。ナビゲーター養成コース受講中の○○です。オンライン授業の受講中の私たちに、10月~12月の実技プログラム写真集も配信してくださり、本当にありがとうございます。確かに受け取りました。

先日教えていただいた腸腰筋をほぐす実技(仰向けになり、腰と膝にタオルをかけて、タオルを外側に引きながら、膝を交互に胸へ引き寄せ、走るように動かす実技)を行うと、左股関節のつまり感が驚くほど簡単に取れ、動きがスムーズになることに感動しています。

私は以前から、左膝を胸に抱えようとすると、左股関節につまり感があり、膝を胸の正面に引き寄せることができず、やや外側に開いてしまっていました。

ところが、この実技を行うと、そのつまり感が取れるのです。

また、昨日の実技では、開脚から湧泉踏み、アキレス腱伸ばしへと進み、股関節から大きく回すことを意識して行いました。

すると、その後の開脚がとても楽になり、下半身がどっしりと安定しているように感じました。

毎回、その日の体調によって身体の反応は異なりますが、自分の身体のどこを改善したいのか、何が課題なのかが少しずつ見えてきます。

そして、実技によって身体が変わっていく喜びを味わっています。

いつも本当にありがとうございます。


矢上からのコメント

① 新実技「寝ながらジョギング」について

この実技は、最近開発したばかりの新しい実技です。

写真だけでは動きがわかりにくいと思いますので、少し詳しく説明しましょう。

実技の名前は、「寝ながらジョギング」**といいます。

まず、腸腰筋について説明します。

腸腰筋は、腸の奥に位置する深層の筋肉で、大腰筋と腸骨筋から構成されています。

大腰筋は第12胸椎から第5腰椎付近にかけて付着し、腸骨筋は骨盤の内側から始まります。そして、両者は太ももの骨の内側にある小転子へとつながっています。

腸腰筋の主な働きは、股関節を曲げて、太ももをお腹の方へ持ち上げることです。

歩くときには後ろにある脚を前へ運び、走るときには太ももを高く引き上げる働きをします。

つまり、歩行や走行に欠かせない、大切な筋肉なのです。

腰が痛くなると、多くの人は腰を押さえたり、温めたり、湿布を貼ったりします。

しかし、腰痛の原因は腰の表面にある筋肉だけとは限りません。腸腰筋のような深い部分の筋肉の緊張や、股関節の動きが関係している場合もあります。

湿布は皮膚から薬の成分が吸収されることで痛みを和らげますが、深部の筋肉の緊張そのものを直接ほぐすものではありません。

私は長年の整体指導を通して、腸腰筋の緊張を緩めることが、腰や股関節の動きを改善するうえで重要だと考えてきました。

ところが、実際に腰が痛いときには、腸腰筋を動かそうとすると痛みが出ることがあります。

あなたが報告してくれたように、膝を胸に引き寄せようとすると、股関節につまり感や抵抗を感じることもあるでしょう。

そこで私は考えました。

「大きく動かすと痛いのなら、小さく動かしてみたらどうだろう。腸腰筋を小刻みに動かすことで、筋肉の緊張を緩めることはできないだろうか」

その発想から開発したのが、この**「寝ながらジョギング」**なのです。

② 「寝ながらジョギング」の実技方法

仰向けになり、腰と膝にタオルをかけ、両手でタオルの端をつかみます。

そして、タオルを外側に引いて支えながら、左右の膝を交互に胸へ引き寄せます。

動かす幅は、わずか10センチほどで十分です。

大きく動かす必要はありません。

ジョギングをするように、左右の膝を小刻みに、リズミカルに動かしていきます。

このとき、太ももを引き上げる腸腰筋が繰り返し働きます。

腸腰筋の一部である大腰筋は腰椎につながっていますから、股関節を動かすことによって、腰椎や骨盤の周囲にも小さな動きが生まれます。

私は、この小さな動きによって、腰や股関節周囲の筋肉の緊張が次第に緩み、動きやすくなることを期待しています。

腰椎を無理に動かそうとするのではなく、腸腰筋を通して、腰と骨盤の自然な動きを引き出すわけです。

実技の前後で膝を胸に引き寄せてみると、引き寄せやすくなったり、股関節のつまり感が軽くなったりすることがあります。

また、下の写真のように、タオルを持って膝を左右に倒す動きも、楽になる場合があります。

あなたが体験した変化は、まさに私がこの実技で目指しているものです。

腰や股関節に違和感のあるときには、痛みを我慢せず、ごく小さな動きから試してみてください。

ただし、強い痛みやしびれがある場合には無理に続けず、原因を確認することが必要です。

③ 湧泉踏みと円操法による開脚の変化

次に、足の裏を圧迫する実技によって開脚が楽になったという報告について説明しましょう。

これは足裏の指圧ですが、正確には、かかとで圧迫するので「かかと圧」と呼んでもよいでしょう。

足裏の湧泉付近をかかとで圧迫しながら、圧迫されている側の膝を回したり、持ち上げたりします。

東洋医学では、足にはさまざまな経絡が通っていると考えられています。

私は、この実技を、足裏の経絡を刺激すると同時に、足首、膝、股関節の動きを引き出すものとして捉えています。

ただし、経絡の通り道が物理的に広がるということが、現代医学で確認されているわけではありません。

足裏を刺激した後は、踏まれていた側の脚を立て、同じ側の手で足を持ち、アキレス腱を伸ばします。

さらに、その姿勢から膝を大きく円を描くように回していきます。

このとき大切なのは、膝だけを回そうとしないことです。

足首、膝関節、股関節が連動するように、骨盤から大きく円を描く意識で動かします。

すると、股関節周囲の筋肉が動き、開脚したときの抵抗感が軽くなることがあります。

あなたが「開脚が楽になり、下半身がどっしりと安定した」と感じたのは、こうした関節や筋肉の連動が関係しているのかもしれません。

④ 私が治療家時代に考案した「円操法」

私は、関節を円状に動かす方法を**「円操法」**と呼んでいます。

これは、私が鍼灸・整体の治療家として活動していた時代に考案した、関節の動きを改善するための手法です。

治療家が相手の関節をゆっくりと円状に動かし、関節周囲の筋肉の緊張を緩めながら、動きの偏りや引っかかりを軽減することを目指します。

下の写真が、私が治療師時代に行っていた足首の円操法です。内側から外側に円状に回すことで全身を緩めていました。

私は当時、関節のわずかな位置関係の乱れを整えるという考え方で、この手法を行っていました。

現在の医学的な見方では、関節痛の原因はさまざまであり、円状に動かすことで関節のずれが必ず元に戻るとはいえません。

しかし、関節を無理なく動かすことで、周囲の筋肉が緩み、動かせる範囲が広がることはあります。

自力整体では、この円操法の考え方を、自分自身で行える実技として取り入れています。

例えば、うつ伏せになって片脚をカエル足のように曲げ、反対側の膝を立てて回す実技があります。

これも円操法の一つです。

股関節や膝関節の動きを連動させ、周囲の筋肉の緊張を緩めることを目指しています。

大切なのは、関節を力で矯正することではなく、身体が自然に動ける方向へ、無理なく導いていくことです。

今回の報告を読んで、私が新しく開発した実技と、治療家時代から大切にしてきた円操法が、受講生の身体の変化につながっていることをうれしく思いました。

自力整体は、実技を覚えて終わりではありません。

自分の身体で試し、その変化を観察し、さらに動きを工夫していく。

その積み重ねが、自分の身体を理解する力を育てていくのだと思います。

by 矢上 裕

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