私の日々の楽しみの一つに、
送られてくる振込用紙の通信の申し込み者に
通信を送る作業がある。

　その作業は毎日この日記を書く前に行っている。
　書いた封筒を忘れないように玄関に置いておき、
　犬の散歩の時に投函する。
　2か月で200名ほどの新入会がいるので、
　毎日あて名書きをしている。

　今　郵便局の振込用紙を使うのは時代遅れかもしれない。
　私が振込用紙にこだわるのは、本人の直筆を見たいからなのだ。
　字というものは不思議なもので、
　それを書いた人の、その瞬間の体調や心の状態を教えてくれる。
　研修の報告でも心から伝えたくて書いているのか、
　邪魔くさいけれども書かないといけないから書いているのかは、はっきりわかる。

　だから私は宛名を書くときも、おざなりにしない。
　心を込めて最高の字を書く。
　私にとって何百人の一人でも、
　相手にとってたった一人なのだから。
　
　通信や研修の申し込みファックスや振込用紙は
　矢上裕宛のラブレターなので、ポストを開けるときから嬉しい

　そういえば高校時代、通学のバスの中でラブレターをもらった時があるが、嬉しかったな。自分が書いたことも一回だけある。

　最近手紙を書いていないなあ。
　「拝啓、　様」から始まる、福山雅治主演の映画
「ラストレター」の手紙のやり取りを観て、
　手紙が書きたくなったよ。

　私の手紙の書き方は、まずパソコンで下書きをし、
　直筆は、パソコンを見ながら丁寧に描く。

　美しい字を見ると、書いている人が美人に思えてくるのだから
　不思議だ。
　

by 矢上 裕