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DATE : 2024.02.27

老化という言葉のひびき、何とかならないか

 

  

 ひざ痛で整形外科を受診されているから「この膝の変形は老化によるものですね」と言われたという話をよく聞きます。この「老化」という言葉は「誰もが逃れられない運命」という響きがして諦めざるを得ないという響きがあり、私は大嫌いです。

私なら別の言葉を使いますね。ふさわしい言葉は「蓄積疲労」です。

「老化」であれば、これからの未来は若くなることはありませんから、「私にはどうしようもない、受け入れるしかない」言葉になりますが、「蓄積疲労」であれば、「蓄積した疲労を取り去りながら、疲労しない使い方に切り替えることができる」言葉になります。

 私は治療師ですから変形性膝関節症や腰椎の人の患部を触れることがありました。

すると、関節が変形するくらいに筋肉が硬直し、疲労が蓄積しているのです。そしてその原因は間違った使い方にあるわけです。ひざなら「片方の足だけに重心がかかる姿勢をしているとか」腰なら「長時間不自然に腰を曲げる姿勢を続けているからとか」です。

長時間その部位に不自然な刺激を与え続けるとその部位の筋肉は緊張を強いられます。本人は気づかないけれども「疲れが抜けない」と感じている場合は緊張が続いてエネルギーを使い続けているからです。車で言えばローギヤで走り続けているのです。

老化でかたずけてしまう医師たちは、この不自然な間違った使い方で悲鳴を上げている部位にメスを入れようとします。この事に気付いてほしい。

 残酷な話で申し訳ないのですが、誰かに足をつねられている赤ちゃんがいるとします。当然赤ちゃんは泣き叫びます。母親は泣き叫び続ける赤ちゃんを医師に見せると医師は「泣き叫ばないように声帯を切断しましょう」というたとえ話と同じではないかと思うのです。

つまり、変形や痛みを起こしている場所こそ、赤ちゃんの声帯であって、そこを切開するよりも、赤ちゃんをつねっている誰かをつねることをやめさせることこそが先なのです。

つねらなければ赤ちゃんは泣かないのですから。

このつねるという行為が、本人が無意識にやっている不自然な身体の使い方による慢性緊張なのだから医師のやることはメスを入れることではなく、慢性の緊張による蓄積疲労に気づかせ、それを解放脱力させ、二度と慢性緊張を起こさないような身体の使い方を教えてやることであって、「このひざは加齢から来るものですね」でかたずけてはいけなのです。

 ですから、身体の使い方、食べ方による胃腸の使い方、ストレスで心を病まない考え方をマスターして実践すれば、老化は自然現象ではなく「心身の不正使用による蓄積疲労」であって、死は逃れられないけれども、老化はコントロールできるものであり、逃れられない運命なのではないのです。老化と死を結びつけてはいけないのです。

私たち日本人は年齢による差別というか、思い込みが相当あります。それは誰かが亡くなった時に年齢を聞いて「まだお若いのに」という言葉です。歳を取るから死ぬのであるという思い込みが強く、誰も「ああ、蓄積疲労が限界だったのね よく頑張りましたね」とは言わない。

 ガンで亡くなっても、その他の病でも、死因を病名にするのは間違いです。どんな病名であっても原因は「蓄積疲労の限界」なのです。どうかこれから「老化」という言葉を使うのをやめて、「蓄積疲労」という言葉を使いましょう。すると自分は何をやるべきかが見えてきます。

自力整体こそがこの蓄積疲労を取るのに最適だとは思いませんか?

この「蓄積疲労」を解消するのはウオーキングでしょうか? 筋トレでしょうか? 

動物性たんぱく質をしっかり摂って、1日3食を欠かさないことでしょうか?

私にはどう考えても、「蓄積疲労」を貯めこんで、死への最短の道を選んでいるようにしか思えないのです。皆さんはどう思われますか?

by 矢上 裕

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