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DATE : 2026.09.29
もちろんです。内容や先生らしい語り口はできるだけ残しながら、質問文を整理し、回答は「呼吸法の3つの目的」と「10秒かけて吸うコツ」が自然に伝わる構成に整えました。
先生の授業の最初に行う「呼吸法」について質問させてください。
一つは「30秒呼吸法」についてです。
先生が「息を吸って」と言われ、その20秒後に「息を吐いて」と指示されますが、私にとっては、その間がとても苦しく、途中で息を吐いてしまうことがあります。
何度かチャレンジしているのですが、
10秒かけてゆっくり息を吸う
→ 10秒間、息を止める
→ 10秒かけてゆっくり息を吐く
という現在の30秒呼吸法は、私にとってかなりハードルが高いです。
特に難しいのが、最初の「吸う」ことです。
私は先生のように10秒かけてゆっくり息を吸うことができず、3秒ほどで吸い終わってしまいます。
どうすれば、10秒かけてゆっくり吸うことができるのでしょうか。
不思議なことに、たまに体調のよい日は、それほど苦しくなくできることもあります。
また、自力整体が最初に呼吸法から始まるのには、どのような狙いと目的があるのでしょうか。
家で実践するときのコツもありましたら、教えてください。
了解しました。
まず、自力整体を呼吸法から始める「狙いと目的」をお話しし、そのあとで「10秒かけてゆっくり息を吸うコツ」をお伝えしましょう。
呼吸法から始める目的は、大きく3つあります。
第一の目的は、頭の中の雑念を静め、自力整体の「身体に意識を集中する世界」へ入っていくためです。
西宮教室などのリアル教室では、開始30分ほど前から教室に入り、それぞれが身体をほぐしながら、少しずつ日常生活から離れ、自分の身体へ意識を向ける時間がありました。
ところがZoom授業の場合は、つい先ほどまで家事をしていたり、仕事をしていたり、誰かと話していたりした状態から、いきなり自力整体が始まります。
身体は画面の前に座っていても、頭の中はまだ日常生活の続きなのです。
そこで、最初に呼吸だけに意識を集中します。
「吸う」「止める」「吐く」。
この呼吸に意識を集めることで、それまで頭の中にあったさまざまな思考から離れ、「これから自分の身体に意識を向ける」という状態へ切り替えていく。
呼吸法は、自力整体の世界へ入るための「入り口」なのです。
第二の目的は、参加者全員の呼吸のリズムをそろえることです。
人間は、同じリズムで呼吸したり、集団で同じ歌を歌ったりすると、不思議と気持ちが一つになっていきます。
Zoom授業では、多いときには150名ほどの方が、日本全国のさまざまな場所から参加します。
場所は離れていても、同じタイミングで吸い、止め、吐く。
そうして呼吸のリズムをそろえることで、一人ひとりの意識が自力整体へ向かい、授業全体のリズムもそろっていきます。
私はこれを、**「呼吸によってエネルギーをチューニングする」**と考えています。
離れた場所にいる人たちが、同じ呼吸のリズムによって一つになり、そこから90分間の自力整体を始めるのです。
第三の目的は、その日の自分の体調を知ることです。
実は、30秒呼吸法をやってみると、その日の身体の状態がよくわかります。
「今日は楽に吸えるな」
「今日はいつもより苦しいな」
「今日は背中が膨らまないな」
そうした違いを感じること自体が、身体からの情報なのです。
息を吸うためには、肺を囲んでいる胸郭が柔らかく広がる必要があります。
特に大切なのは、肩甲骨の間が柔らかく広がり、肺の背中側にも空気が入っていくことです。
ですから、毎日同じ呼吸法をしていても、楽にできる日と苦しい日があります。
質問者の方が、
「たまに調子のよいときは、苦しくなくできる」
と感じていることも、その日の身体の状態を知る一つの目安になります。
一番のコツは、最初からたくさん吸おうとしないことです。
3秒で吸い終わってしまう人は、最初の数秒で一気にたくさん吸ってしまっている可能性があります。
ですから、息を細く、少しずつ吸ってください。
イメージとしては、細いストローを使って、ゆっくり吸い込んでいるような感じです。
最初から肺をいっぱいにしようとせず、
「まだ吸える、まだ吸える」
という余裕を残しながら、少しずつ吸っていきます。
吐くときも同じです。
一気に吐き切るのではなく、細いストローから少しずつ空気を出すようなつもりで、10秒かけてゆっくり吐いていきます。
もう一つのポイントは、胸の前を大きく張ろうとするのではなく、背中側にも呼吸が入ることを意識することです。
肩甲骨の間や肋骨の後ろ側が、呼吸とともに柔らかく広がっていく感覚を探してみてください。
競輪選手などが激しい運動で呼吸が苦しくなったとき、前傾姿勢をとって呼吸を整えることがあります。

水泳選手など、呼吸能力の高いスポーツ選手を見ても、胸郭、とくに背中側まで柔軟に動かせることが大切だとわかります。

大切なのは、単に「胸を張る」ことではなく、胸郭全体が柔らかく動き、背中側まで呼吸によって広がる身体をつくることだと私は考えています。
手元にタイマーを用意して、まず5分間ほど30秒呼吸法を行ってみてください。
30秒を一つの周期として、
10秒かけて吸う
→ 10秒止める
→ 10秒かけて吐く
というリズムを繰り返します。
ナビゲーターが教室で指導するときにも、できるだけタイマーや秒針を使って、全員の呼吸のタイミングをそろえるとよいでしょう。
私自身も、自宅の壁時計の秒針を見ながら時間を計ることがあります。
ただし、ここで一番大切なのは、「30秒できなければいけない」と無理をしないことです。
呼吸法は我慢比べではありません。
苦しくなったら、無理に息を止め続ける必要はありません。まずは自分が苦しくない範囲から始め、身体がゆるみ、胸郭の動きがよくなるにつれて、少しずつ長い呼吸ができるようになればよいのです。
そして、
「今日は呼吸が深い」
「今日は浅い」
「今日は背中がよく広がる」
「今日は少し苦しい」
そんな自分の身体の声を聞くこと。
それこそが、呼吸法から自力整体を始める大切な意味なのです。
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