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DATE : 2020.05.12

指導者としての 王道

前回は著作権について書いた。
 DVDを作成して販売することの意味など。

 それについて、こんな体験がある。
 それはもう20年近く前か。
 その頃はDVDはなく、ビデオだったが、
ある人が一本のビデオを持ってきてくれて見た。
 中国人が私が発売したビデオをそのまま真似してやっていた。(教えている人が靴を履いていたのが笑えた)
 日本人が持っていたくらいだから、相当広がっているようだ。

 それを見た時に私はこう思った。
「やり方が間違っている、そんなやり方では痛める人がいるかもしれない」だった。
 やっている人が見えないDVDの世界では、やり方を間違えて怪我をしてしまうことがあるかもしれない。 
 そしてその責任は販売した人ではなく、自力整体の考案者に向けられる。
 アメリカなどの訴訟社会では、大変な賠償責任がかかってくる。

 そして訴訟でお金を稼ぐプロもいる。
「このビデオをやって、肩を脱臼して病院に行きました。 
 病院の治療費と、会社を休んだ分の休業手当を、
 自力整体開発者に要求する」となるかもしれない。
 
 生徒のためのやさしさで作ったDVDがコピーにコピーを重ねて、外国へ飛んでいくことは考えられる。
 たった一つのコピーがとんでもないことになるわけだ。
 そして、そのコピーを使ってやった人の怪我の責任を
 すべて私が負わされれば、自力整体は破産し解体してしまう。 
 時代はそんな時代になってきているのだ。

 だから自力整体での金銭授受は月謝のみ。
 コピーしての販売活動は厳禁なのである。
 すでにやった人は回収して返金して欲しい。
 自力を標榜しているのに、健康グッズや電磁波防止グッズ
 などの 販売活動をしている人はいないだろうか?
 私は監視しているわけではないので、そこは
 その人の良心にゆだねるが、やめて欲しい。

 私は講演会などで、一切販売しない。
 著書でさえも販売しない。

 私は、純粋に指導に対する評価としての金銭はいただくが、
 それ以外は手を出さない。
 指導者として、清廉潔白でありたいから。

  生徒は見ている。 先生の下心を。
  自分は「相手の為にやったのに」と言い訳をしても
  そこに金銭が絡むと、相手は「金儲けだな」と受け取る。

  余計なことで信用を台無しにするな。
  
  きついかもしれないが、これが現実。
 生徒の要望ばかりに合わせては駄目だ。
 自分の立ち位置を守り、「従わない人は去ってもいい」 
 という信念を持つこと。

 そんな態度では最初は人は去るかもしれないが、
 長い目で見た時、毅然とした態度の先生を見て、
 一生ついていく生徒も必ずあるはず。

 私はヨガ時代も含めこの40年、
 お世辞や、つくり笑顔の おべっか指導ではなく
 指導力と効果のみで、勝負してきた。

  これが指導者としての 王道。

  私と共に この媚びない、へつらわない しかし威張らない
  指導者の王道を歩む と決心してほしい。

by 矢上 裕

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