自力整体のDVDなどを作成して実践するのもいいが、自力整体にはやはり賞味期限がある。賞味期限はその瞬間である。つまり直接私の授業を受けることだ。

　それは何故か。科学的には説明がつかないが、私が提供するプログラムは私の身体が、その季節（水毒や乾燥の季節）、その日の温度や湿度によって、刻一刻と変化する私のセンサーによって組み立てられているからだ。

　だから受講した人の多くが、「まるで私の身体の為に作られたプログラム」と感激してくれるのである。要するに自力整体は「生もので、旬は今」なのだ。

　目の前にいる人でも、オンラインでも、私は受講生の体調を想像する。そしてその全体的な体調を自分の身体の中に入れる。要するに代表者となる。

　そして取り入れた不調や不具合を解消するための自力整体をやる。

　文章で書くとオカルトチックになるが、リアルで直接指導していると、受講生と指導者が合体し、共に心地よさの世界に入り込んでいくのである。そしてその時に指導者の自我が消える。冥想の状態である。

　指導者があれこれ考えているうちは、一体感はない。指導者が受講生と一体になる瞬間に、相手が求めるプログラムをしてしまっているわけだ。

　だから瞬間瞬間が勝負であり、なまじ過去に良かったプログラムをやろうなんて思ったら失敗する。　だから授業が終わったらこのプログラムは終了。次はその時に必要なプログラムを無心で探していく。

　　これが自力整体というものはない。　その人に必要な自力整体は違う。

　　その時期に必要な自力整体も違う。だから瞬間こそが賞味期限なのだ。

by 矢上予防医学研究所