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DATE : 2026.10.02

高齢者への自力整体              椅子ではなく、四つん這い・仰向けで

質問・・・
ナビゲーターの○○です。(70歳、指導歴10年)

高齢者の団体に招かれて、自力整体を指導することがあります。

ところが、皆さん足腰に痛みがあり、床に座ることが難しいため、「椅子に座ったままできる自力整体を教えてほしい」という要望があります。

高齢者でもできる、椅子を使った自力整体があれば教えてください。

矢上からのコメント・・・

私はこれまで、「椅子に座って行う自力整体」というものを、あえて作ってきませんでした。

それには理由があります。

自力整体では、骨盤が後ろに傾き、腰椎が丸くなった状態を整えながら、腰椎周辺をゆるめ、神経や血管への圧迫を減らし、足腰の動きや血流をよくしていくことを大切にしています。

ところが、椅子に座った姿勢では、重い頭を背骨が支え続けています。その状態のままでは、背骨を十分に脱力させることが難しいのです。

特に最近の自力整体では、じりきバンドを使う実技が増えています。下のイラスト

まず四つん這いになり、頭の重みから背骨を解放して全身をゆるめる。そして仰向けになり、背骨や骨盤まわりをさらにゆるめていく。

私は、このような流れのほうが、高齢者の足腰を整えるためにも適していると考えています。

ですから、「椅子で行う自力整体」を考えるよりも、四つん這いで行う実技と、仰向けで行う実技を中心に構成してみてはいかがでしょうか。

仰向けになると、受講者はナビゲーターの動きを見ることができません。

そこで、最初にあなたがモデルとなって実技を見せます。

「今から、このように動きます。まず私の動きを見てください」

と説明し、一度見てもらってから、

「では、今度は私が声で誘導しますので、一緒にやってみましょう」

と進めればよいのです。

例えば、下のイラストのように、仰向けになって後頭部と首の境目あたりに人差し指・中指・薬指の3本を当て、軽くお尻を持ち上げることで、その部分を刺激する実技があります。これは気持ちがよいと感じる方も多い実技です。

また、下のイラストのように、片方の足を反対側の腿に引っかけ、その側の手で内腿を押していく実技もあります。

こうした実技では、股関節や骨盤まわりを無理なくゆるめていくことができます。

高齢者の皆さんに指導するときには、実技を始める前に、

「長時間座っている生活が続くと、腰や骨盤まわりが硬くなりやすく、腰痛や坐骨神経痛、股関節や膝の痛みなど、足腰の不調につながることがあります。今日は、重い頭を背骨から解放して、寝た姿勢や四つん這いで、背骨や骨盤まわりをゆっくりゆるめていきましょう」

と説明してから始めるとよいでしょう。

「椅子に座って運動する」のではなく、背骨を頭の重みから解放し、楽な姿勢でゆるめていく。

これが、自力整体として高齢者の足腰を整えるときに、私が大切にしている考え方です。

by 矢上 裕

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