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DATE : 2023.07.01
自力整体ダイアリー講座21 睡眠障害について
私は健康の為に最も大切なことは、いえ健康だけでなく仕事のパフォーマンスを上げるためにも最も大切なことは眠りだと思います。
眠りを大切にしない人は、翌日の仕事も大切に思っていないと思いますので、もし私が社長で社員を査定するとするならば、どんな夜を過ごしているかを最大の査定項目にします。
「あなたはどれだけ仕事に情熱をもって望んでいますか?」と聴くより、「どんな夜の過ごし方をしていますか?」は同義語だと思うからです。
その点、大リーガーの大谷選手は食事に誘われても、「眠りを十分に取りたいから」と断るという話を聞いたことがありますが、あの大活躍は眠りから生まれていると思います。
さて、中高年になると睡眠が浅くなり、寝つきが悪い、夜間頻尿、途中で目が覚めて続けて寝られない。また早期覚醒といって早く目が覚めてしまう などと睡眠障害を訴え、睡眠導入剤を利用する人が増えてきました。
また、睡眠導入剤で眠りについたまま排尿の為に起きてしまい、フラフラしたままトイレに行く途中で転倒してしまい、大きな怪我をしたという話も聞きます。
基本的に眠られないという悩みに対して私は、「なら、眠たくなるまで起きておけば良い」と答えるようにしています。冷たいようですが、眠れない心配をするから眠れないのであって、
「眠れない夜は読書に当てよう」位に気分を変えた方が良いように思います。
さて、腸の働きと眠りはとても強く結びついています。
眠るためにも、排便をするためにも「セロトニン」というホルモンが関係しています。
セロトニンはスッキリ感、爽快感、幸福感、快感を与えるホルモンであり、腸で7割を生産しています。まだはっきりはしていませんが、心地よい排便を促すホルモンであると私は思います。
私はここ20年ほど自分の睡眠状態を記録していましたが、良い排便の日の睡眠は熟睡でしたし、眠り足りないと感じた時は排便がスムースではありませんでした。
だから、眠るためには腸がセロトニンを分泌できるような環境を整えるべきだと思うのです。
第一は夜の遅い食事をした時は次の日の便通が悪いので、セロトニンが出ていません。
セロトニンというのは、目覚めの時にドンと分泌されるのですが、このセロトニンは夜になると熟睡ホルモンといわれるメラトニンに 変わります。
さわやかな眠り切った満足感で出るセロトニンが、今度は深い眠りを誘うメラトニンに変わるのですから、そのセロトニンを分泌してくれる腸を整えるべきでしょう。
うつ病の治療薬にセロトニンが使われますが、そもそもうつ病の人は便通がとても悪い。
なので、私はうつ病は腸病であり、直すのは腸活しかないと思っています。
また、セロトニンは下降性疼痛抑制剤としても働きます。
どういうことかといいますと、私たちの身体は誰でもが痛みを抱えています。それでも痛みを感じないで暮らせるのは、脳からセロトニンやドーパミンなどのホルモンが脳にその痛みを感じさせないようにしているのです。だから「楽しいことをしていると痛みを忘れていた」という体験はどなたもお持ちだと思いますが、それこそセロトニンのお陰なのです。
中高年に多い、「朝起きたら身体のどこかに痛みがある」「慢性的な痛みが中々治らない」
というのも、明らかにセロトニン不足、腸がセロトニンを生産していないのです。
セロトニン不足は便秘、睡眠障害だけではなく、慢性痛、頭痛、うつ病、などに も関係しています。一度試しに朝起きて太陽の光を浴びてセロトニンを出してください。身体の痛みが和らぎます。それだけ太陽の光を浴びてセロトニンを出すことが下降性疼痛抑制をしてくれます。
私は寝ているときに口を開ける癖があり、睡眠時無呼吸症候群になりやすいので、口にセロテープを貼って寝ていますが、夜間の中途覚醒がなくなり、熟睡感があります。
ですので、眠活は腸活であることを強調したいと思います。
それともう一つ、セロトニンの分泌に運動は欠かせません。
「熟睡は働き者のご褒美である」といいますが、眠活は筋活でもあります。
動きもしないで、汗もかかないで、家にじっとしていながら眠れないという高齢者がいますが、私たちは動物ですから身体を動かしてエネルギーを消費し、栄養を摂り、休息の為に眠るという自然のサイクルを守ることが大事だと思います。お布団に入ったら本当は仕事から解放された極楽なのですが、不眠症の方はお布団の中が地獄だといいます。
やはり、太陽の光を浴びて良く動くこと、
できたら、何歳になっても仕事を続けること。 これ以上の睡眠導入剤はないと思います。
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