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DATE : 2023.07.22

自力整体ダイアリー講座36 秋田でひらめいた私の老化防止法

 2000年ごろは本の出版もあり、地方へ講演にいくことも多く、ある日秋田県の大潟村という所へ行きました。その頃は普通に1日3食の生活でした。

 前日に旅館に泊まり、旅館の朝食をいただいてから講演先に移動しようとしていた時のことです。朝食の種類の多さにびっくりしました。というのは矢上家の朝食はおにぎりと味噌汁だけでしたから。旅館の朝食は鮭の焼き物、煮物、漬物、卵焼き、納豆、味噌汁その他十種類のおかずが並べられていました。それを見た私は「これを全て食べていては自力整体は無理だな」と思い、旅館の女将さんに「ご飯をおにぎりにして講演先で食べるのでお願いします。朝は味噌汁だけをいただきますので、おかず類は夜の晩酌のおつまみ用に残しておいてください」とお願いしました。でも、夜は夜で食事を用意するのでそれはできませんということでした。

 この時、私は老化の防止はどうすればできるか」というテーマで文章を考えていたので、秋田の朝食を見て「これが老化防止・若返り法だ」というのを見つけたのです。

どいうことかというと、老化という言葉を蓄積疲労という言葉に置き換えると、ストレスという脳の蓄積疲労、食べ過ぎという内臓疲労、歪みを立て直すための筋肉疲労 の3つが蓄積疲労なので、内臓疲労をさせないためには 普通の人がごはんとおかずと味噌汁を1日3食食べるので、私はこれから朝は味噌汁だけ、昼はおにぎりだけ、夜は晩酌でおかずだけを食べよう。そうすると1日3食ではあるけれども、一日一食に換算することができる。ということは内臓疲労は普通の人の三分の一になる。これを今後続けていけば老化防止・若返りになるはず」と思い、2023年の現在まで続けています。

2000年の時に47歳だった私がこの食べ方を続けて23年の70歳になりました。

果たして、この壮大な実験は正しかったのでしょうか?

 よ~いドンで1日3食の誰かと競争したのではないので分かりませんが、毎年行われていた中学の同窓会でお互いの若さを比べて見て、実験結果を見ていきますと、70にもなるとほとんどの同窓生が高血圧薬、その他を飲んでいますし、男子は腰痛、狭窄症、女子はひざ痛という加齢に伴う痛みがあり、中には70迄生きられなかった友もいますが、私は現役で指導しており、血圧も120ペースで薬は一切不要で姿勢も良く、47の頃に食べ方を変えてからほとんど歳を取らないで来たように、自画自賛しております。それほど内臓疲労は老化速度を高めるのです。

 私のヨガの師である沖正弘先生は若いころ、インドの奥地に存在しているという145歳のヨガの行者に会いに行きました。彼の著書にはその時のバーバという名の行者の写真が載っています。その145歳のバーバは古くからのヨガの教えを忠実に守っていたといいます。

 その教えとは「人の一生で、呼吸の回数と食べる量は決まっている」という教えです。

ということは1日3食の同窓生と1日1食の私と比べると、彼らは70台で一生の食べる量が底を 尽きかけており、私はまだまだ余裕があるということが言えるのではないかと思いました。

だからどうしても私には、「朝食ぬきは良くない、1日3食バランスよく食べましょう」という世間の常識は間違っているとしか思えないのです。

 それと老化に関して思うことは、先ほどの145歳のバーバさんはご自分の年齢を知らなかったそうです。それで沖先生は役場の戸籍を調べたり、近所の高齢者に聞き回ったところ、80歳を越える老人の証言では「私が10歳くらいの頃、バーバさんは既に70歳を越えておられた」という証言で、大体の年齢がわかったと書いてあります。

 ということは、バーバさんには「毎年 人間は歳を取り老いていく」という、私たちが世間の常識として刷り込まれている観念がなかったと思われます。

 この「歳を取ると段々弱って病気になる 介護が必要になる」という観念は強力なものがあり、私たちはその観念通りの人生を送ります。そして「今、自分は何歳である」という観念はこの年齢にふさわしい身体になってしまいます。本人だけでなく周りからも「あの人は今何歳だからこうである」という決めつけもすごいものがあります。

他にも「人は老いると二人に一人がガンで死ぬ」「老人の4人に一人は認知症になる」「コロナにかかったら老人は死ぬ」などのキャンペーンはひどいものがあります。

バーバさんのようにインドの奥地で、日々瞑想三昧の生活を送っている人はそのようなネガティブキャンペーンに染まることなく、自由です。

 沖先生は145歳のバーバさんの横に座ったのですが、どう見ても髪の毛は黒々して筋骨もあり、40代にしか見えなかったと書いてありました。そして傍にいると何とも母親に抱かれている赤ん坊のような安心感に包まれたと述べています。

 人に安心感を与える人は呼吸が深くて長く、傍にいる人もその呼吸につられて長くなり、安心感に包まれるといいますが、バーバさんの長生きの秘訣は長い息にあるとも言えそうです。

 長生きは長息という言葉は、「一生の呼吸の回数が決まっている」という事の証明ではないでしょうか?

by 矢上 裕

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