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DATE : 2023.07.08

自力整体ダイアリー講座29           痛みの研究 セロトニンと日本人 続

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 前回は「日本人は痛みに弱い、それはセロトニンが少ないからだ」という話をしました。

何故、民族によって違いがあるのでしょうか? これも調べてみました。

例えばアフリカのマサイ族のように、狩猟採集民族のように危険な環境で暮らしている民族ほど不安を感じさせないようにセロトニンが多く、日本のような危険な動物に襲われる心配のない農耕民族はセロトニンが少ないという説があり、それは当たっていると思います。

特に狩猟民族は得た食べ物を保存しないので、明日になると食べ物が採れなければ飢えるわけです。でも、その日暮らしを続けて「明日は明日の風が吹く」と 不安にならずに生きています。

その点日本人は「明日は何が起きるかわからない、その時に困らないようにしよう」と保存する習慣があります。特にコメなどは20年も保存できる優れものです。

この保存する、明日に備える気質が、元々狩猟民族であったアフリカラテン系の人々の貯金額と日本人特に高齢者の貯蓄額を比べるとその差を調べた結果、ラテン系がほとんどないのに対し、

日本老人は一人当たり2千万円の貯蓄額だそうで、日本老人は使いもしない二千万の老後の貯金を握りしめてあの世に行くので、世間にお金が回らず不景気だということです。

 

また、前回紹介した21万件の保険のきかない治療院へ、痛みを治してもらいたくて老後に貯めたお金を吐き出しているとも言えます。

またお金の計算でいやらしいかもしれませんが、2千万人の痛みで治療院へ通っている人が支払っているお金は、平均の治療費が7千円で週1回通い続けるとして、一人当たり毎月2万1千円、4千億円が治療院に流れているとも言えます。

 治療院だけではありません。「溺れる者は藁をもつかむ」で、新興宗教で高額なツボを買わされたりする人もいるでしょう。また鍼灸や接骨院は正規の専門学校で学び、国家試験を合格した者だけがなれるのですが、「~整体」と名乗っている治療院は免許を持っていません。今のところ整体という治療は正規には存在せず、無免許者が勝手に整体師と名乗っているだけです。

ですから普通の素人が明日から整体師を名乗って開業することもできます。それもマンションの一室で看板を上げないで口コミで治療している所もあるのです。私も時々調査として治療を受けることがありますが、本当に治療とは言えない、宇宙エネルギーを手のひらから出して治すとか、治療家が気を送った水を売りつけるとか、オカルトの世界が満載です。

 一回治療して2万や3万、それ以上の所もあります。私も一度3万を請求されたことがあります。1回で完全に良くなるなら仕方がないですが、全く良くなっていないのにです。

日本の痛みの世界は、偽治療師による嘘と莫大なお金が動いているのです。

だからこそ、自分で治すことができ、お金がかからない自力整体が必要なのです。

 同じ日本人でもセロトニンの多い人は自力で治そうとするし、多少の痛みにびくびくしません。セロトニンの少ない人が、治療に頼ろうとし常に不安を持っているから偽治療師のカモになるのです。それにしても早く保険適用がきく整形外科で痛みの対処ができる日が来ることを願っています。レントゲンやMRIだけの診察で、治療は鎮痛薬と手術だけしかないというのではなくちゃんと姿勢のの歪みを診て、筋肉の緊張に触れて、食生活を聞いて、痛みの原因を割り出して自分でも治せるような指導をする必要があります。

パソコンの画面だけを見て、患者さんに触れない治療は治療ではありません。

 痛みに苦しみ、整形外科で治らず、治療院を巡り歩いている人を「痛み難民」といいますが、その方たちの最終の場所が自力整体であって欲しいと思います。

by 矢上 裕

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